バブル経済の崩壊以降、企業は「国際競争において競争力の維持向上を図るため」と人件費の削減に注力しました。
そして人件費のかかる正社員を減らし、代わりにアルバイトやパート、契約社員、派遣社員など非正規雇用の割合を増やすことによって、総人件費の抑制を図ってきました。
しかも、仮に正職員に就いていても、30歳代を過ぎてからなんらかの理由で失業すると、特別な技能や国家資格などがあるか、即戦力となれるだけの経験・技量がある場合を除き、なかなか定職に就けない場合が多いのが現実です。
アルバイトや派遣社員のような非正規雇用の場合は、スキルアップのための研修の機会にも恵まれない場合が多く、一度転落するとなかなか這い上がることができない厳しい雇用環境が、ワーキングプアの原因として語られています。
が、しかし、これは社会全体の「マクロ」な話。
ただただ懸命に生きてきた個人の「こんなはずじゃなかった」という疑問には一つも答えていません。
ワーキングプアを個人という「ミクロ」な視点で見た場合、「社会に出れば」とか「大きな会社に入れば」とか「国が」とかでいずれ誰かが何とかしてくれる、大樹に寄り添っていればそこそこ安心して暮らしていくことができるといった幻想を刷り込まれ、自立することなく生活してきてしまった社会の犠牲者なのです。
つい10年前までは、それで良かったのかもしれません。
みんなと同じ船にさえ乗っていれば、誰もがそこそこ幸せを感じることができたから・・・
しかし時代は変わりました。
もはや誰も助けてはくれません。
ワーキングプアの状態に陥った方はそのことを強く認識していることでしょう・・・